玄関の土間や床に、大理石や御影石を使っているお宅は少なくありません。高級感のある素材ですが、実は「間違ったお手入れ」ひとつで、ツヤが消えて元に戻らなくなることがあります。いちばん多いのが、酸焼けという失敗です。お手入れの基本と、やってはいけないことをまとめました。
大理石と御影石は、まったく別の石
- 大理石:主成分は、カルシウム分を含む「方解石」。酸にもアルカリにも非常に弱く、酸が触れると泡立ってカルシウムが溶け出し、表面のツヤが壊れます。小さな穴が無数にあり、液体を吸い込みやすい性質もあります
- 御影石(花崗岩):雨や水、酸に対する強さは大理石よりずっと上で、玄関ポーチや屋外のアプローチによく使われます。ただし、強力な酸性洗剤や不適切な施工では、酸焼け(変色・ツヤ落ち)が起きることもあります
日常のお手入れ
- 洗剤:植物系の中性洗剤を少量
- 道具:清潔で乾いた、柔らかいタオルやクロス
水や飲み物をこぼしたときは、すぐに乾いたタオルで拭き取るのが基本です。軽いミネラル(カルシウム)の付着なら、水に少量の中性洗剤を混ぜて湿らせ、金属のヘラで優しく取り除く方法もあります。ただし、必ず目立たない場所で試してから行ってください。

やってはいけない!NG集

- 酸性洗剤:サンポールなどはもちろんNG。大理石が溶けて、白く変質します
- 「ナチュラル掃除」も大理石にはNG:クエン酸・お酢・レモン汁・重曹・過炭酸塩なども、大理石を溶かして白くしてしまいます
- 硬い道具:硬いブラシ、研磨パッド、金タワシ、マイナスドライバーなどで擦ると、傷だらけになります
- 水や洗剤でジャブジャブ洗う:黒大理石や緑系の石は、洗いすぎると「白ボケ」の原因になります
- 何を拭いたか分からないタオルで拭く:汚れを広げ、思わぬ二次被害につながります
こうなったら「酸焼け」のサイン
- 光沢が、新品の頃より大きく落ちた
- 表面が白くぼやけた(白化・白ボケ)
- カサカサ、ボロボロになった、溶けたように見える
- 靴底の砂で擦れて、歩行傷やくすみができた

こんなときはプロにご相談ください
- 酸性洗剤、お酢、生ごみ、ペットの尿、嘔吐物などが付いて、溶けた・白くなった
- 自己流で磨いて、ムラになった・傷が増えた
- 他社で「交換しかできない」「これ以上ツヤが出ない」と断られた
プロの「研磨復元」とは
プロは、専用の研磨機やダイヤモンドパッドを使い、数工程から5工程以上と段階的に石の表面を削り整えていきます。ナノコンパウンドや酸化セリウムなどの特殊な研磨剤も使い、ワックスなどの塗膜に頼らず、石そのものの表面を平らにすることで、新築時のようなツヤをよみがえらせます。
玄関土間のほか、靴底の砂で擦り減った床、外壁用洗剤で溶けてしまったアプローチなどの復元も可能です。

まとめ
大理石のお手入れは、「乾いた柔らかいクロスで拭く」「酸性のものを近づけない」「硬い道具を使わない」が鉄則です。「体にやさしいナチュラル洗剤」が、大理石にとっては大敵になる点にも注意してください。
もしツヤが失われても、石の研磨によって復元できる場合があります。諦める前に、お気軽にご相談ください。合同会社シックでは、石の種類と状態を見て、最適な方法をご提案します。

